m-editの日記

加計学園問題を普通の女性として追及していきます。

認可に正当性を見いだせない理由

 加計獣医学部について、文部科学大臣の最終判断だけが残っている段階になっているが、愛媛県今治市では市議会による第三者のチェック(建設費についての)がまだ途中であり、住民による訴訟も受け付けられている。こんな学部新設が認め垂れていいのだろうか。

 また、前文部事務次官の前川喜平氏がコメントを発表しているので掲載する。

【特区諮問会議は改めて審査する責任がある】

 加計学園による今治市での獣医学部設置については、大学設置審議会の答申があったからといって、直ちに文部科学省が認可すべきではないと考えます。

 設置審は、同学部が国家戦略特区法の目的に適うものなのか、閣議決定の4条件を満たすものなのかという問題については判断する立場になく、ただ大学設置基準等の最低基準に照らして学部設置の可否を判断するだけです。

 獣医学部の申請までのプロセスにこれほどの疑念があり、それに対する具体的な説明が全くなされず、記憶にない、記録がないという発言が繰り返される中、このまま文科大臣が同学部の設置を認可すれば、結局、政府は主権者である国民に対して真摯に向き合わず、国民のための政治を行っていないということになるのではないでしょうか。

 同学部の設置を認めるに当たっては、改めて特区諮問会議を開き、現時点で具体化した内容をきちんと審査して、加計学園による獣医学部の新設が国家戦略特区法の目的に適うものなのか、閣議決定の4条件を満たすものなのかを再確認する必要があります。

 

【不公正・不公平、国家の私物化ではないかという国民の疑念に政府は答えなければならない】

 そして、加計学園獣医学部の設置が認可されたとしても、特区制度のもとで同学園にだけ特例的な規制緩和が認められた行政過程において、不公正・不公平、国家の私物化があったのではないかという国民の疑念に対し、政府は十分な説明をしなければなりません。

 すなわち、

①国家戦略特区法の目的や閣議決定の4条件に基づく公正な審査が行われなかったのではないか

京都産業大学の提案を恣意的な条件を付すことにより公平性を欠く方法で排除したのではないか

③「総理のご意向」により、初めから「加計ありき」で、「腹心の友」にだけ特別な恩恵を与えることが決まっていたのではないか

などの疑念です。

 我が国の主権者は国民です。政府は国民のための政治を行っているのですから、国民に対し正面から十分に説明を尽くさなかればなりません。

             平成29年11月10日

               前川喜平