m-editの日記

加計学園問題を普通の女性として追及していきます。

加戸元知事の発言は傾聴に値するのか

加戸元知事の加計学園歓迎は、新都市構想の失敗を隠すため

 加計問題を意図的に軽視する人は、「地元が熱望している」あるいは、「四国に獣医学部は必要」という。このブログでは、畜産業の現状を統計で紹介(傾向として、ゆるやかな減少にある。第一次産業の宿命といえる)し、四国に獣医学部が必要とまではいえないことを立証してきたが、今回は地元の熱望について調べてみたい。

 15回断られても諦めなかった等、地元の悲願のように語られることがあるが、実際はどうだったのか。加戸元知事の在任は、1999年1月28日から2010年11月30日、この間、獣医学部を誘致する背景としてどんなことがあったのか。地元、松山大学の教授が今治新都市構想の推移を紹介している。

「地元からみた獣医学部新設問題」松山大学教授・市川 虎彦 | 論壇

 

 市川氏によると、1986年に発表された「今治新都市構想」は、1983年~1985年の予備調査が土台となってフレームが組み立てられたが、将来推計が根本的に破綻しているにもかかわらず、修正を試みることなくスタートした。修正の機会は何度かあったにもかかわらず(推計では右肩上がりで増加するはずの人口も工業出荷額も現実には減少したので)、スピードダウンはしても大きな変更を加えることなく今日に至っている。

 決定的だったのは、2003年に松山大学が総合マネジメント学部の新設を断ったときだ。このとき、今治新都市構想を根本から見直さなかった首長の責任は重い。今治市の財政はひっ迫している。獣医学部に公費を投じる余裕はないと思える。

 今治市の96億円は、獣医学部の新設よりも財政再建や住民サービスの向上に投入されるべきだ。