m-editの日記

加計学園問題を普通の女性として追及していきます。

日大アメフト反則で感じたこと

日大DL選手が照らした闇

 5月の連休明けから連日、報道されている「日大アメフト事件」。私自身、実家のすぐ近くに大阪産業大学付属高校があり、卒業生が日大のアメフト部員に4名在籍していることを知って、心配は増えていくばかりである。

 日大DL(ディフェンスライン)選手の5月22日の記者会見をYOUTUBEで丁寧に聴いてみた。すでにネットでも指摘されているが、この選手は、はっきりと「被害者」だということがいえる。

 ①「やる気がない」「闘志が足らない」と言われて、練習や試合から外された

 ②コーチから、「監督に聞いたら、〇〇〇〇をすれば」と、コーチ自身の判断ではなく、上位の意思という形で指示があった

 ③不正ではあるが、チームのためになると組織への貢献という装いがあった

 コーチや監督が意識的に行ったのかどうかは不明だが、アメフト部という閉鎖集団での支配関係を利用して、こうしたマインドコントロールを行い、選手を「不正をやるしかない」と追い詰めたのだ。選手の真面目な気質やレギュラーポジションへの執着を知っているのだから、非常に効果的な追い詰め方だったといえる。

 私でもあなたでも、同じ環境に置かれたら、1プレー目でQBを潰しにいくことは間違いない。

 記者会見で、「自分の弱さからやってしまった」と発言していたが、それはまったく違うと断言したい。彼は、退場してすぐに自分のプレーを後悔し、4日後には退部の決意をしている。やさしさや精神的な強さがあったからマインドコントロールから逃れる決心ができたのだ。

 もちろん、彼を支えた人たちの力も大きい。

 問題の試合以降、5月22日の記者会見まで、父親は東奔西走して彼を守るべく行動している。ワイドショーで報じられている近所のとんかつ屋さんの話では、DL選手は口数が少ないタイプらしい。息子から話を聞きだして事態を理解し、監督や大学当局との会合、規律委員会のヒヤリング、被害選手への謝罪など、連日、彼と行動を共にしていることがわかる。さらにすごいのは、適任の弁護士を見つけ契約していることだ。知力、経済力、行動力を伴う家族があって初めて、マインドコントロールから彼を立ち直させることができたのだ。

 私たち大人がわかっているのは、これが「日大に特殊」な環境ではないことだ。DL選手という優れた人間性を備えた若者が登場しなければ、この闇に光は当てられなかった。